2010年04月23日
出光が有機EL事業を積極拡大 15年に売上200億円目指す
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:出光興産
出光の有機EL材料

出光興産の中野和久社長は22日の同社中期経営計画(10〜12年)と15年までの長期ビジョンを発表、その中で有機EL(エレクトロルミネッセンス)事業について、積極的な拡大方針を明らかにした。

同社の有機EL売り上げは09年度で23億円。これに対し12年度に65億円、15年度には12年度の約3倍に当たる200億円を達成したいとしている。現在の市場は携帯電話、小型テレビ用デスプレイが中心で、ソニー、韓国LGなどに供給している。

今後は高性能、低コストの技術を開発、有力パネルメーカーとの取り組みを強化して、デスプレイ、照明向けを拡大する方針。液晶パネルのデスプレイ向けの大きさは需要家の希望次第で、照明は面発光、天井、間接照明用などが期待できるとしている。

また、太陽電池の開発による有機ELとの組み合わせや、今後の普及が見込まれている3D映像、テレビのデスプレイ向けが伸びるとみている。有機ELは欧州のCEL、フィリップスなどが開発に力を入れており、とくに照明用は普及が早まると予想されている。