2010年04月26日
遼寧省が「沿海経済ベルト計画」説明 “次の長江・珠海デルタ”目指す
【カテゴリー】:海外
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遼寧省はこのほど東京で遼寧省沿海経済ベルト計画の説明会を開き、友好的協力を呼びかけた。王?・省長が同省の14市の市長や企業幹部ら約80名とともに出席、09年8月に中央政府から承認された同ベルト計画の内容を説明した。

程永華・駐日中国大使、王金笛・遼寧省対外貿易経済合作庁長、張富士夫・日中東北開発協会、日中経済協会会長、林康夫・ジェトロ理事長らが出席した。

同計画は瀋陽、大連など5市を核に北方沿海地域の経済を底上げ、東北旧工業基地の再振興を促進して北東アジアでの競争力を強化するのが狙い。すでに沿海エリアで活躍している長江デルタ、珠海デルタに次ぐ経済エリア(渤海湾経済圏を含む)を目指している。

具体的には大連を核心的地位に昇格させて大連—営口—盤錦のエリアを構成、また、盤錦—錦州—コロ島の渤海の翼と大連—丹東—主要な島の黄海の翼を一つの核、一つの軸、2つの翼としてフレームを形成しようというもの。

この結果、大連、営口—盤錦、錦州-コロ島、丹東の4つの大都市が生まれるとしている。2020年には遼寧沿海経済圏の生産額が現在の2倍の2兆元になると見込んでいる。農業、工業、商業が足並みをそろえて発展させるのが狙いだ。

渤海湾の錦州海浜新区では石油化学、新材料、新製造業、船舶修繕などを発展させる。
錦州湾には石油精製、石油備蓄基地を建設させる。盤錦では石油設備、工事事業などを強化する。
コロ島の北港工業区域では船舶製造、有色金属、機械加工、医薬、石油化学、物流などの産業に重点を置く。

黄海翼では庄河、花園口、登砂河港、永山群島、皮楊陸島などの経済区、工業区を装備製造、新材料、石油化工、エネルギーの発展基地とする。丹東は自動車・部品、精密機械、製薬、ファインケミカル、電子情報、観光などの産業で振興する。

遼寧省全体でみると海外からの進出企業は約4万社、うち日系企業は6000社で東芝、トヨタ、マツダ、パナソニックなど。