2010年04月26日
国家級に昇格の「嘉興経済技術開発区」 日系企業に参加呼びかけ
長江デルタの交通の要所 用地拡大
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

杭州湾の北側にあって上海、杭州両市から90キロ、蘇州から70キロの浙江省嘉興市が「経済技術開発区(JXEDZ)」の国家レベルへの昇格(2010年3月)を機会に、このほど東京で同開発区の今後の拡大計画を説明、日系企業の参加を呼びかけた。

蒋仁歓・副市長、張建生・市対外貿易経済合作局長ら市幹部11氏が参加した。市は面積3,915平方キロ、人口431万人(浙江省は面積10万1,800平方キロ、人口5,120万人)。1人当たりGDPは8,286ドル。

交通網は上海—杭州間の鉄道と高速道路が通り、杭州—浦東間,嘉興港—嘉興—蘇州間、上海—嘉興—湖州間の高速道路が貫通している。水路も多く、とくに北京—杭州間の京杭大運河は北京—上海—蘇州—杭州—嘉興港をつないでいる。

08年に開通した嘉興(乍浦)-寧波(慈恵)間の杭州湾大橋(全長36キロ)や、10月までに完成する上海—杭州間の高速鉄道、近く着工する上海—杭州間のリニアモータの計画もあり、きわめて便利な交通網ができあがる。

空港は上海浦東まで1時間20分、上海紅橋まで1時間、杭州粛山まで1時間の便利さである。09年の貿易は172億ドル、前年に比べ13.3%減少した。輸入48.64億ドル、輸出123.34億ドル。輸出は米国がトップ、輸入は日本がトップ。

92年8月にスタートした嘉興経済技術開発区の今後の計画は、15年までに110平方キロ(現在70平方キロ)の用地を確保して、600社の外資企業を誘致、総額60億ドルを投入、居住民を現在の15万人から20万人に増やす。総生産額150億元を目指す。

現在、嘉興には外資系企業が5,612社(開発区は約1,000社)進出している。香港、台湾、マカオ系が2,384社、米国505社、日本492社、欧州417社、シンガポール97社韓国270社である。
日系では伊藤忠丸紅鉄鋼、東海ゴム、東方日立ボイラー、クラレ、万歳、昭和電線、東洋紡、千代田電子、フジテクノなど。

同開発区はハイテク製造業と現代サービス業の発展を計画。中心に40平方キロの嘉興国際ビジネス区があり、ビジネス、展示産業、科学技術の研究開発、ホテル、教育、ショッピング、アウトソーシングなどを展開している。

また、機械と自動車部品、電子紡績軽工業,嘉興ハイテクソフトウエアパーク、航空科学技術産業、欧米生物技術孵化センター,創意文化産業、物流などの団地、産業園をもち、運河新区も配置している。

労働環境は一般従業員の賃金が月1,000-1,100元、エンジニア2,000-4,000元、高級マネージャー4,000-8,000元、最低賃金は980元。マンションの賃貸料金は月350-500元。

市は江南文化の発祥地といわれる。湖、河、海が併存する江南水郷を構成している。
問い合わせはJXEDZ(TEL:0573-82208507、0573-82208570)