2010年04月30日 |
信越化学・最終益46%減 838億円、世界経済の混乱響く |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:信越化学工業 |
信越化学工業が30日発表した、2010年3月期決算は最終利益が838億円で前期に比べ45.8%の減益となった。米国シンテックが住宅市場の長期不振の影響を受けた。シリコーンは需要は回復基調に転じ、幅広い分野で堅調に推移した。ウエハーは20%超の値上げが浸透したが、あくまで原料コスト上昇分。半導体シリコンは、出荷は回復基調にあるが製品価格の低迷で厳しい状況が続いた。 金川千尋社長は記者会見し「設備投資は大きなものは一巡したが、ウエハー、塩ビ、シリコーンを中心に市場の動向を見ていつでも次の投資ができる準備は整っている。海外ではやはり次は中国と思う。日本からも相当輸出しているので、現地生産に切り替えるようなことは考えてもいいが具体化しているわけではない。世界経済を見ると米国がまだよくない。日本と欧州はまあまあ、新興国ではブラジルが元気で中国もつよい。しかし今後の見通しはあくまで不透明で、再投資計画も立たないのが現状だ」と“不透明”を強調した。 2011年3月期の連結業績予想は、現時点では予想値の算出が困難なため未定とした。 【信越化学工業・2010年3月期(連結)決算】単位:百万円 ( )前年同期比増減率% ◇売上高 916,837(△23.6) ◇営業利益 117,215(△49.7) ◇経常利益 127,019(△49.3) ◇当期純利益 83,852(△45.8) ◇1株当たり純利益 97.53円 |