2010年05月10日
住友化学・3月期、中東石化事業本格化 純利益147億円 
【カテゴリー】:人事/決算
【関連企業・団体】:住友化学

住友化学が10日発表した10年3月期連結決算は最終利益が147億円で前期の592億円の赤字から一挙に739億円改善した。原料ナフサ価格の上昇に対応した販売価格の是正や合理化によるコスト削減が寄与した。売上高は1兆6,209億円で9.4%の減収、営業利益は515億円、経常利益は350億円となった。

石油化学部門は、サウジアラビアのペトロ・ラービグ社稼動に伴い製品出荷が本格化したが、アジア市況や国内販売価格が下落したため売上高は前期比714億円減少の4,815億円となった。営業利益は53億円の損失だが前期から250億円改善した。

基礎化学品は営業利益が前期の153億円の損失から27億円の損失へと127億円改善した。情報電子化学は43億円改善して33億円の利益、農業化学部門は営業利益259億円で15億円増加した。

医薬品部門は「アムロジン」(高血圧症・狭心症治療薬)の特許期限満了の影響もあり、営業利益が30億円減の293億円となった。

次期見通しは、内外経済の動向や原料価格、為替の動向などが依然不透明としているが、石油化学部門は新興国の石化製品需要拡大により引き続き黒字基調で推移するとの見方が有力である。

【住友化学・3月期(連結)決算】 単位:百万円 ( )対前期比増減率%
◇売上高     1,620,915(△9.4)
◇営業利益     51,455(-)
◇経常利益     34,957(-)
◇当期純利益    14,723(-)
◇1株当たり純利益   8.92円(△35.84円)


<次期・通期(連結)業績予想> 単位:百万円 ( )対前期比増減率%
◇売上高     2,000,000(23.4)
◇営業利益     35,000(△32.0)
◇経常利益     35,000(0.1)
◇当期純利益    25,000(69.8)
◇1株当たり純利益   15.14円

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1273467244.pdf