2010年05月20日
信越化学社長に森俊三副社長、金川氏は代表権のある会長に就任
【カテゴリー】:経営(人事/決算)
【関連企業・団体】:信越化学工業
森 俊三氏

信越化学工業は20日、金川千尋社長が代表権のある取締役会長に就き、後任に森俊三副社長が昇格するトップ交代人事が内定したと発表した。6月29日の総会後に正式決定する。

異動の理由として、金川社長がこれまで進めてきた経営をさらに強化し、持続的発展を目指すことをあげた。塩ビ事業では米シンテックを中核として欧州にも生産拠点を拡大し、半導体シリコン事業では変動する市況動向を見ながら大型投資を実施してきた。シリコーン樹脂や合成石英、希土類磁石、セルロース誘導体、フォトレジストなど多方面に展開する一方、中国をはじめとする成長市場での販売強化など新たな課題も出てきた。世界各地に広がる多様な事業に取り組んでいくには、トップ陣の体制強化が必要と判断した。

森 俊三(もり・しゅんぞう)氏は、昭和12年6月生まれ、72歳。新潟大学工学部機械工学科卒。1963(昭和38)年に入社。信越エンジニアリング常務などを経て92年信越化学取締役に就任。常務、専務の後、09年から代表取締役副社長(現職)。

なお、金川氏は大正15年3月生まれ、84歳。1962(昭和37)年、東京大学法学部を卒業後信越化学に入社。1990(平成2)年以来20年にわたって社長をつとめ、同社を世界化学企業時価総額ランキングで常に上位に入る一流企業に築きあげた。