2010年05月24日
TECと日立、豪州で中規模電動LNGプラントの事業化調査
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:東洋エンジニアリング、日立製作所
中規模LNGプラント イメージ図

東洋エンジニアリング(TEC)と日立製作所の両社は24日、豪州のガス開発会社であるイースタン・スター・ガス社(EGS=本社:シドニー)との間で、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州のニューキャッスルで、中規模電動LNGプラントによるコールシームガス(CSG=注)事業化調査を行うことで合意したと発表した。

オーストラリアでは現在、石炭層周辺から採掘されるCSGが注目され、採掘計画が活発化している。ESG社は、ニューサウスウェールズ州最大のCSG 鉱区を保有、2014年以降日本などにLNGを輸出する計画を進めている。輸出量は当初年間100万トン、将来的には400万トン以上に増やす予定。

今回、事業化調査を行う中規模電動LNGプラントとは、圧縮工程にガスタービンを使わず、電気で駆動するという新しい切り口によって設計されたプラント。従来の大型プラントとくらべ、漸次拡張が可能であり、検討から建設までの期間をこれまでの約半分に抑えられる。建設費用も低減できることなどから中小規模ガス田に最適とされている。

アジア・太平洋地域には、ストランデッドガス田(経済的、地理的な理由で事業化が進んでいない中小規模ガス田)は多くの地域に存在するため、両社は今後も中小規模LNGプラントの需要は期待できると見ている。

<用語の解説>
■コールシームガス(CSG) : オーストラリアではコールシームガスと呼ばれるが、一般には炭層ガス(CBM)と呼ばれる、石炭層とその周辺から採掘されるメタンガスのこと。

ニュースリリース参照
○豪州イースタン・スター・ガス社と中規模電動LNGプラントの事業化調査の実施に合意
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1274669490.pdf

○TOYO, Hitachi and Eastern Star Gas Agree to Conduct Feasibility Study on・・・
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1274670892.pdf