2010年05月31日 |
北海道経産局「廃樹脂サッシリサイクル、事業として成立可能」 |
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全) 【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会 |
経済産業省北海道経済産業局は、「樹脂サッシの廃棄状況やリサイクルのために必要な仕組みに関する調査」結果をまとめた。 北海道経産局は、道内での樹脂(塩ビ樹脂)サッシの普及率が戸建住宅で約90%と広がり、近年では商業用ビルなど大型施設にも普及しているため、廃棄量や廃棄物流、処理方法や実態を把握することでリサイクルへの可能性の検討を行った。塩ビ工業・環境協会の小笠原繁男環境・広報部長も調査検討委員として参加した。 調査結果によると、樹脂サッシの処理状況は埋立処理78%、リサイクル18%であるが、リサイクルの処理施設があれば半数以上が活用したいと回答している。産廃業者から、リサイクル施設への活用条件は「距離100キロ以下、運搬費1トン当たり5000円以下、処理費が同2万円以下」との意見が多かった。 サッシ業界としては、再生塩ビ樹脂を新たなサッシの原料として使用したいとの意向が多くあった。実証状況の検討結果以下の通り。 <処理技術の実証状況> (1)塩ビ樹脂の分離回収において、比重選別法は大量処理と低コスト化、素材の品質からみて中核技術として期待できる。 (2)再生塩ビ樹脂をサッシの内部材や塩ビ管への利用にはめどが立った。サッシ表面材に利用するには素材の純度向上等が必要である。 (3)廃樹脂サッシを収集するためには、道内各地に回収拠点を設置するなど物流ネットワークの構築が重要である。 ー以上の理由から「廃樹脂サッシのリサイクルが収益性のある事業として成立する可能性は高い」と評価した。 問い合わせ先は、北海道経産局資源エネルギー環境部環境・リサイクル課(TEL:011-709-2623) |