2010年05月31日
山東省が済南、煙台、青島のアウトソーシング拡大へ参加呼びかけ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

山東省商務庁は5月27日、東京で同省のソフトウエア、アウトソーシング基地である済南、煙台、青島について現況と今後の計画を説明、参加を呼びかけた。同省は90年代初めにソフトウエアの強化策を打ち出した。ここにきて再度、積極的な拡大策を講じている。

同省のアウトソーシング業務は07年から毎年、年率1.6倍の成長をみせている。自動車、化学、造船など他の産業に比べおよそ十倍の成長だ。その要因として年40万人(大学145校)を超す大学卒(コンピュタ関係は4万3,000人)の
存在、北京と上海の中間にある立地の優位性、インフラの整備などをあげる。中国最大のサーバー基地。

すでに省全体(陸地面積15.7万平方キロ、人口9,470万人)では日本企業が6,000社を超えている。日本向け輸出は36.4%と大きい。欧米、日本向けの市場開拓に重点を置いている。

ソフトウエア関係は所得税が15%、営業税は免除するなどの優遇措置がある。アウトソーシング基地は省クラスで威海,?博、東営,維坊、済寧、日照にもある。GDPは3万3,805億元、輸出入総額が1,386億ドル。

特に人材育成に力を入れ、教養技術プラットフォームに50万〜200万元、モデル企業に50万〜100万元の補助金を出している。最近は中間層の不足が目立ち、日本などとの人材の交流に力を入れているという。

1992年から始めたオフショアアウトソーシング分野には、すでに7,000人の雇用があり、2010年は1万人を目指しているとしている。とりわけブリッジSEの育成に重点を置いている。

済南市の「斉魯ソフトウエアパーク」は1992年に設立された。6.5平方キロの広さで、現在、589社が入居している。従業員数2万2,000人。面積23万平方メートルのインキュベーションビル(直径400メートルの円形ビル)がある。

今後3万平方キロのシティの建設も予定している。サービスアウトソーシングの企業には1億元の融資も行われる。済南市には山東大、中国海洋大、中国石油大など109校の大学がある。総人口約600万人、市内人口300万人。GDP約3,000元。

青島市は人口765万人、GDP4,800億元、中国国家レベル開発区54カ所の一つである。TV製造、アニメ産業で活況、ソフトウエアでは山東省のモデル地区を目指している。

煙台市はGDP3,729億元、携帯電話の普及が中国最大(7万人)。アウトソーシングの技術者2,600人を育成した。大連に次ぐ規模。青島拓晋教育科技集団では97年に4,500人を育成した。今年は6,000人を目指す。

問い合わせは山東省駐日本経済貿易事務所(TEL:03-5208-8262)