2010年06月07日
浦東新区の上海金橋集団がハイテク産業、研究センター誘致
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

上海が浦東新区の金橋輸出加工内に建設した経済技術開発区が、企業誘致策として新規に光学機器などハイテク産業と現代サービス業、また、統括会社、研究センターを重点的に誘致することになった。

上海金橋経済技術開発区(金橋加工区、国家級)は1990年にスタート、上海市と浦東新区の出資会社である金橋集団が運営している。

これまでは電子情報、自動車・部品、家電、医療機器・食品加工の4大産業が中心で、09年の工業生産額は約23億6,400ドル(2000年は5億7,100億ドル)に達している。

電子情報分野ではパソコン及びその部品、通信設備及び端末関連メーカーが進出。

自動車・部品ではGMが年産40万台を生産、オムロンが自動車電子システムを生産するなど完成車までの一貫生産体制を確立している。

家電はソニー、日立、東芝、パナソニック、シャープ、リコー、三菱重工、NECなどの日本勢が中心。韓国LGも参加している。

金橋集団の張浩副総経理が先週、東京で明らかにした金橋加工区の今後の計画は、まず、ハイテク産業の誘致に重点を置く。企業認定を厳しくし、生物医薬、光高密機器,集成電路、ソフト製品、新型材料、新型エネルギー、高精密装備などの業種を選ぶ。

優遇措置として統括会社(地域本部)、研究センターを含め、1年目に増地税増加分を補助するほか、企業所得税(15%)を補助する。ソフトウエア、システム集成、応用サービス業などには補助金を支給する。すでに地域本部44、R&D機構87、アウトサービスソーシング25の企業、集団の進出が決まっている。

2010年3月末までに累計1,003件の進出プロジェクトが提出された。うち日系は150件。出資計画は186億ドル、日系は約3分の1の45億ドルを占めている。1件当たりの平均出資額は1,854万ドル。

金橋加工区は浦東国際空港まで32キロ、外高橋港まで14キロ、内環状、外環状の高速網と直接つながるなど、陸、海、空の交通網に恵まれている。

生活区には外国家庭2,000戸、住民6,000人規模の碧雲国際社区の建設も予定されているという。

問い合せは上海市浦東新区駐日日本経済貿易事務所(TEL:045-222-2063、FAX:045-222-2064)