2010年06月14日
山東省が済南、青島、煙台などへの日系企業の投資呼びかけ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

山東省商務庁はアウトソーシング事業の積極的な振興を図るため、済南市、青島市、煙台市、維坊市などに日系企業の進出を呼び掛けている。同省は1990年代初めにアウトソーシングの発展に取り組んだが、ここへきて再び重点を置く政策を打ち出したもので、交通網などインフラの整備が背景にある。

同省のアウトソーシング事業は07年から欧米向け輸出を中心に毎年1.6倍成長、09年には2億5,000万ドルに達した。北京と上海の中間に位置し、青島からの交通も空路で2時間、車で4時間。産業基盤がGDPで3兆元を超え、全国第2位となっている。総面積約15万平方キロ、人口約9,300万人。省都済南は総面積8,000平方キロ余、市街3,200平方キロ余、人口643万人弱。

産業は機械、紡織、鉄鋼、化学、軽工業、食品、建築材に加えて近年、電子情報、自動車、家電、生物医薬などが発展した。09年8月に大阪からの直行便が開通した。IT産業の人材が豊富で、大学は省全体で山東大、中国海洋大、中国石油大など109校(済南は55校)あり、159万人の学生が在籍、毎年5万5000人のICT専門の学生が卒業している。

国家クラスの斉魯ソフトウエアパークは1995年にスタート、589社が入居している。インキュベーションセンター、産業区、科学教育区、住宅団地、日中ブリッジ専門家交流モデル基地などがある。

同パークでは日本、米国、カナダ、パキスタン、香港、台湾など70社余の企業がオフショア業務を展開、08年に7,653万ドル(青島を含め山東の80%)を輸出した。日系はパナソニック、NEC、日立、鈴木自動車など。

世界有力企業500社のうち50社が活躍している。大学新卒の給与は月1万8,000〜2万4,000元、専門校で1万2,000〜1万8,000元。オフィス賃貸料が1平方メートル1日当たり0.9元。済南市は企業向けに創業奨励、税制、人材育成支援などの優遇措置を行っている。オフショアサービスに学生を採用する場合、30人の採用ごとに3万元の補助金を出している。

問い合わせは山東省駐日事務所(TEL:03-5208-8262)