2010年06月17日 |
中国の太陽電池生産、江蘇省を中心に急増 |
【カテゴリー】:新製品/新技術(海外) 【関連企業・団体】:経済産業省 |
中国では薄膜型の太陽電池を中心に同電池の生産が急速に伸びているが、とくに江蘇省の生産能力が中国全国の50%に達した。世界的にも25%を占める勢い。同省では現在の2,620メガワットに対し、11年には部品を含め、1万メガワット、売上で約3,500億元になるとみている。 江蘇省では省政府が新エネルギーと太陽電池の生産に力を入れ、昨年は無錫で世界博覧会を開催した。同省は透明薄膜太陽電池が建設コスト、材料コスト、発電コストを下げ、太陽エネルギーの開発と応用を加速、量産体制を整えることができるとしている。 中国の太陽電池市場は農業用が中心で、すでに農業科学技術のモデルパークも実現している。また、中国では雲南省昆明の石林にこのほど出力20メガワットの大型発電所を完成するなど他地域でも太陽電池の増強が目立っている。 こうした中国での太陽電池の増強に対しわが国では、三洋電機が今年末までに09年比2.1倍の29万キロワットに拡大する計画を決めた。堺浜工場、滋賀工場の合計。同社はトップのシャープや、第2位の京セラ、パナソニックを追い上げている。 三洋電機の太陽電池は同グループのパナソニックと同じ結晶型で、シャープの薄膜型と異なる。光を電気に変える効率を従来の20%から23%以上に高める。米国サンパワー(世界トップ)を上回る。 効率23%は薄膜型に比べ2倍以上。結晶型は最近の原料シリコン価格の下落で薄膜型に比べ優位に立つとの見方が出ている。 なお、経産省の「エネルギー白書」(2010年版)によると、IEAが調査した2008年の全世界の太陽電池生産量は694.1KWで、国別順位は(1)中国:26.6%(2)ドイツ:19.2%(3)日本:17.6%(4)台湾:12.3%(5)米国:5.9%となっている。 |