2010年06月17日
2010年「ブループラネット賞」に米・ハンセン、英・ワトソン両博士
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:旭硝子
記者会見する田中理事長

旭硝子財団(田中鐵二理事長)は17日、2010年(第19回)の地球環境国際賞「ブループラネット賞」受賞者2人を決定したと発表した。

地球環境問題の解決に、著しい貢献があった個人や組織を毎年2件表彰しているもので、今年度は米国のジェームス・ハンセン博士(コロンビア大学地球環境学科客員教授)と英国のロバート・ワトソン博士(イーストアングリア大学ティンダールセンター環境科学議長)両氏の受賞が決まった。国内800人、海外1200人のノミネーターから105件の受賞候補が推薦され、その中から選ばれた。

受賞者には、賞状、トロフィー及び副賞賞金5,000万円が贈られる。

表彰式典は、10月26日に東京都千代田区の東京會舘で開催され、受賞者による記念講演会が同27日に東京都渋谷区の国際連合大学で行われる。

ジェームス・ハンセン博士

受賞が決まったジェームス・ハンセン博士は、気候システムの解明と予測に先鞭をつけ気温低下が目立った時代に、気候モデルをもとに現在の地球温暖化を予見し、その対策を求めた。また、1℃の地球平均気温上昇でさえも、非可逆で取り戻せない気候変動を生じる可能性が高いことを警告した。

ロバート・ワトソン博士

ロバート・ワトソン博士は、オゾン層破壊の原因となる物質(CFC)の50%減少を決めたモントリオール議定書の成立に大きく貢献した。また、気候変動枠組み条約や京都議定書の国際的合意形成に大きな役割を果たした。現在も世界の科学者と政府を糾合し気候変動/地球環境問題対応に邁進している。