2010年06月22日 |
「通商白書」アジア新興国の活力を日本の成長に生かせ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省は22日、2010年版「通商白書」を公表した。世界経済の動向を踏まえて、内外経済政策のあり方を分析した。 (1)転換期にあるグローバル経済の現状と今後(2)アジア「内需」とともに成長するわが国、持続的成長実現に向けたアジア・太平洋の枠組み(3)危機後のわが国の現状と進むべき方向性、の3章で構成。 このうち「進むべき方向性」では、わが国経済の現状を「中国をはじめとする新興国の著しい経済成長とは対照的に、わが国は90年代半ば以降経済が停滞しており、世界第2位だった名目GDPは2010年には中国に抜かれると予想されている」、「わが国の総人口は減少に向かっており、高齢化が進行する中、国内市場は今後大きな成長が望めない」と指摘。 今後の対応策として「わが国は新興国をはじめとした海外の活力を取り込み、それを経済成長に転換する好循環を創り出すことが重要である」と強調している。 また新興国市場に対しては「ヒト・モノ・カネ・チエの流れの円滑化などを通じて国際競争力を強化し、貿易・投資相手の拡大、サービス業・中小企業を含めた海外展開の拡大など、経済活動のグローバル化が不可欠となる」としている。 さらに白書は、こうした新たな世界の需要構造に対応した「わが国経済の未来像」として、投資拡大やニーズへの対応による新興国市場の獲得、インフラ整備によるアジアの成長支援、資源国との連携強化などの推進を挙げ、積極的な取り組みを提言している。 |