2001年03月23日
三井化学、「アクリルアマイド」拠点構築へ
アジア最大規模で展開、一体運営図る
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は機能性材料の柱の1つとして期待の大きいアクリルアマイド事業の拡大、強化に注力していく方針を決めた。インドネシア、タイ、韓国など海外での事業を一体的に運営する。また韓国に建設中の初のバイオ法による設備が今年末完成するため今後は同技術を軸にした展開も検討するとしている。
 同社はさきに発表した2001年度中計の中で、コア事業への集中を打ち出しており、アマイド事業の拡大、強化はこの基本戦略に沿ったものになる。
 アクリルアマイドは紙力増強剤、凝集剤、石油回収剤などとして安定した需要をもっているが、最近は紙のリサイクル化が進み、廃水処理など環境対策面でも用途の拡大が見込まれている。
 同社はインドネシア、タイに続いて韓国でも龍山社と合弁会社を設立し、蔚山にバイオ法による年産7,000トン設備を建設中。今年末には完成の予定だが国内の大阪、茂原両工場と合わせ年産5万トンとアジア最大の規模をもつことになる。このため下流部門を含めて内外生産拠点を一体的に運営し、生産、販売体制を強化していきたいとしている。