完成したクロロプレンゴム専用大型自動定温倉庫

電気化学工業は26日、主力工場である青海工場(新潟県糸魚川市)にクロロプレンゴム（CR）専用の大型自動定温倉庫が完成し、物流効率改善に向けてスタートしたと発表した。

同工場では1962年から自家水力発電を利用してカーバイド・アセチレン法によるCR生産を行ってきた。カーバイドの原料石である石灰石を、工場近くの原石山で採掘し最終製品まで一貫生産している。

CRの需要はこのところ新興国の経済成長などから好調で、同工場では今年初めに生産能力を年産7万トンから10万トンに増強。これにあわせて総工費30億円をかけ大型自動定温倉庫の建設を進めていた。

CR出荷量の8割以上が海外向けのため、コンテナ船輸送の拡大と効率化が課題だったが、今回、総保管能力を従来倉庫の6,000トンから12,000トンに倍増し、輸出用コンテナへ直接積み込む自動搬送設備や温度管理設備を増強してこの問題を解決した。

自動搬送装置の稼動開始は今年11月の予定だが、製造現場と新倉庫を直接結ぶことで、工場内の物流効率が大幅に改善する。またトラック輸送の減少により、年間1,300トンのCO2削減効果が見込めると同社では試算している。

■新倉庫の概要
◇場所　 青海工場(CR製造ライン隣接地)
◇設備投資額　 約30億円
◇竣工　 自動定温倉庫 : 2010年5月（自動搬送装置 : 2010年11月）
◇倉庫面積・規模 約4,500平方メートル(うち倉庫部分2,300平方メートル、高さ31メートル)
◇総保管能力　 約12,000トン
◇主な仕様　 温度管理設備(通年20℃以下)、全自動搬送設備、入・出庫・在庫・営業情報の一元管理システム
◇CO2削減効果　 1,300トン/年(うち工場内物流合理化　 200トン/年)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1280122975.pdf

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