2001年03月23日
国内SMメーカー各社が減産を検討~アジア市場の低迷に対応
韓国の定修繰上げとあわせアジア需給の早期改善に努力
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:旭化成、住友化学、電気化学工業、三菱化学

 SM(スチレンモノマー)のアジア市場は、中国の旧正月明け以降も低迷が続き、市況もやや回復したとは言え、トン当たり520~530ドル前後の低水準となっているが、ここにきて日本のSMメーカーが減産を検討しはじめている。
 住友化学工業は、電気化学工業との合弁会社千葉スチレンモノマーについて、同社出資見合い(40%)の引取分について、20%前後の減産を4月中にも実施する方向で検討をしている。また、三菱化学は、5月中旬~6月中旬に鹿島で定修を予定しているが、これに先駆けて早ければ今月末にも10~15%の減産を検討している。このほか出光石油化学は、徳山の設備で熱交換器のトラブルが発生、17日から2系列とも停止、再稼働には3週間前後かかる見通しとなっている。
 さらに旭化成などが減産を検討していると見られ、各社が定修スケジュールを繰り上げた韓国勢の動きとあわせ、アジア市場の回復が早まる可能性が出てきている。