2010年08月24日
農水省、「遺伝子組換え植物実態調査結果」を発表
遺伝子組換えセイヨウナタネの影響なしと判断
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は23日、「遺伝子組換え植物実態調査結果(平成18〜20年分)」を発表した。これは、平成18年からセイヨウナタネの輸入港周辺の遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況やカラシナ又は在来ナタネとの交雑状況を調査し、生物多様性への影響や食品としての安全性等を評価したものである。

調査結果の概要は次の通り。
(1)3年間で1回以上遺伝子組換えセイヨウナタネが発見された地域は、調査対象12地域のうち8地域である。
(2)調査地域における各年のセイヨウナタネの生育は、ほぼ同じ場所に限られている。
(3)遺伝子組換えセイヨウナタネの近縁種であるカラシナ又は在来ナタネと交雑した個体は発見されなかった。

以上のことから、遺伝子組換えセイヨウナタネが繁殖して非組換えのナタネ類を駆逐したり、組み換えられた遺伝子が近縁種に拡がったりする可能性が極めて低いことが示された。このため、影響はないと判断したが、さらに信頼性を高めるため、今後は調査対象の輸入港を18地域に増やすとともに、調査対象の植物にダイズ、ツルマメも追加する方針である。