2010年08月24日
クレハ、ふっ化ビニリデン樹脂設備1.5倍に増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:クレハ
いわき事業所

クレハは、ふっ化ビニリデン樹脂「KFポリマー」(商品名)の需要が、リチウムイオン電池(Lib)用バインダーや産業用エンプラとして好調なため、いわき事業所(福島県)の生産設備増強を決めた。2011年7月完成をめどに生産ラインを一系列増やし、現有年産2,700トンを4,000トン能力に増強する。所要資金は約20億円。

同社は1970年にわが国で初めてふっ化ビニリデン樹脂の製造技術を開発し、工業生産を開始した。

エンジニアリング・プラスチックの中でも、とくに耐薬品性や電気的特性に優れ、成形加工もしやすいなどの特徴がある。

需要は携帯電話やノートパソコンなどに使用されるLib用バインダー(注)や、一般産業用として好調だが、今後はさらにEV、HEVなどの車載Lib用途や電力貯蔵用定置型電源用途など、大型Lib用向けに急速な拡大が見込まれているため、今回いわき事業所の製造設備を1.5倍に増強することにした。


【用語の解説】
■バインダーとは:
正極ではアルミ箔に正極材、負極では銅箔に負極材をそれぞれ塗布するが、そのさいに使用する接着剤。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1282612421.pdf