2010年08月25日 |
神華集団、内蒙古自治区で石炭からのオレフィン生産をスタート |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:SINOPEC |
(上海発=特約) 神華包頭石炭化学はこのたび、内蒙古自治区の包頭で、メタノールからエチレン、プロピレンを、それらからPEとPPの生産を開始、coal-to-olefins 計画がスタートした。 神華包頭のCoal-to-Olefins Complexは170億人民元を投じたもので、石炭から年産180万トンのメタノールを、メタノールから60万トンのオレフィンを、オレフィンから30万トンのPEと30万トンのPPを生産する。 原料石炭は神華集団が自給、メタノールは全量オレフィン用に自消する。 神華包頭は7月初めに、内蒙古自治区の包頭で年産180万トンの石炭ベースのメタノールの生産を開始した。 既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=29456 オレフィン製造には中国科学院大連化学物理研究所(DICP-CAS)とSINOPEC Luoyang Engineeringが開発したDMTO(Dimethyl Ether /Methanol to Olefin) 技術を使用、2006年に政府承認を取得、2007年9月に建設を開始、本年5月に完成した。 PEとPPについてはUnivation Technologies (ExxonMobil Chemical とDowのJV) のUnipol技術を採用した。 これに加え、神華集団は陜西省楡林市でダウとの Coal-to-Olefins JVで、332万トンのメタノールと122万トンのオレフィンの製造を計画している。 2009年11月に、ダウと神華集団は大規模石炭化学コンプレックスの起工式を行った。JVの出資者はDow 中国 と神華子会社のChina Shenhua Coal to Liquids and Chemicals Co.及び地方政府となる。 投資額は約100億米ドルで、楡林地区の石炭と塩を原料に、石炭化学とクロルアルカリプロセスを使う23のプラントを建設する。 国家エネルギー局の承認は得ており、中国国家発展改革委員会の承認を待っている。 既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=27783 神華包頭は中国最大の石炭メーカーの神華集団の子会社のChina Shenhua Coal Liquefaction Co. (CSCLC)の子会社。 ASIACHEMによると、中国では2010年末までに本計画に大唐国際発電のPP 46万トンと神華寧夏石炭グループのPP 52万トンを加え、2010年末までに158万トンの石炭ペースのポリオレフィン設備が完成する。 中国は2009年にPE(LDPE、LLDPE、HDPE)を735万トン、PPを412万トン輸入しているが、 ASIACHEMでは2010年の輸入を、PEは750万トンに増えるが、PPは380万トンに減ると予想している。 |