2010年09月07日
農水省が「バイオマス利活用の取組事例」、8変換技術別に公表
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全)
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は、全国各地で取り組みが進んでいるバイオマスの利活用について、変換技術別に集約した「バイオマス利活用の取組事例(変換技術別)」をまとめ、公表した。

地方農政局を通じて、地方農政局や市町村等が把握している情報をもとに作成した。変換技術はバイオディーゼル技術など8技術で、全国から37市町村の取り組み事例を紹介している。

それによると、変換技術別取り組み事例として紹介した市町村数は、バイオディーゼル燃料が9市、メタン発酵が9市町、たい肥が8市、飼料とバイオエタノールが各3市、ペレットが3市町村、炭化とバイオプラスチック各1市となっている。

■このうち「バイオプラスチック」(新潟県上越市)の取り組み事例は以下の通り。。
上越市では、間伐材が切り捨て材として放置され、残材処理の面で課題を抱えていていた。だがバイオマスであると発想を転換し、プラスチック化のビジネスチャンスになると判断、産学官でバイオマスプラスチックのプロジェクトに取り組んだ。

間伐材、古古米、もみがらを原材料に年間1000トンのバイオプラスチック製造計画を具体化した。間伐材、古古米とポリ乳酸を混練によって複合化した生分解性樹脂、間伐材と古古米とポリオレフィンを混練により複合化した非生分解性樹脂を開発した。

現在、生ごみ袋、給食トレーの製品が製造し、上越市内で利用されている。上越市の「指定ごみ袋」となれるかが課題となっている。樹脂製造コスト(製造費)は、1キログラム当たり20-30円、施設費は1ライン当たり1.5億円である。

「バイオマス取組事例」の問い合わせ先は、農水省環境バイオマス政策課バイオマス推進室(TEL:03-3502-8056)。