2010年09月13日
ペトロチャイナ、広西チワン族自治区で製油所をスタート
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:SINOPEC

(上海発=特約)

ペトロチャイナは9月9日、広西チワン族自治区欽州市の欽州港工業区で新しい製油所をスタートさせた。

153億人民元を投じたもので、製油所能力は年産1千万トン。ペトロチャイナの子会社のペトロチャイナ広西石油化学が運営する。

原油は主に、ペトロチャイナが権益を有するスーダンからの輸入品を使用する。
製品はガソリン、ディーゼル、LPGなどのほか、PPとBTXを含み、中国東南部の市場に供給される。

同社は製油所の完成前に化学品のプラントを完成させた。能力はPPが20万トン、ベンゼン10万トン、トルエン10万トン、キシレン50万トンとなっている。

製油所計画は2007年にNDRCに承認され、建設を開始した。当初はペトロチャイナとシノペックのJVとして計画された。

当時、ペトロチャイナが欽州市に1千万トンの製油所を、シノペックが近くの広西チワン族自治区北海市に800万トンの製油所を計画したため、NDRCが重複投資を恐れ、共同投資を勧めた。

その結果、両社はペトロチャイが70%、シノペックが30%出資のJV を設立し、欽州市に1千万トンの製油所を建設することとした。
原料の原油はペトロチャイナが出資しているスーダンの原油を輸入する計画のため、ペトロチャイナが70%出資となった。

しかし、当時からシノペックが独自に製油所を建設するだろうとの観測が行われていた。


2008年12月にシノペックは北海市の鐵山港でPPプラントと製油所移転の建設開始の式典を行なった。

シノペックは北海市の市内に年産60万トンの小規模製油所を持っているが、新立地に200万トンの接触分解設備、300万トンの原油貯蔵設備などとともに、PP 20万トンプラントを新設するというもの。

   既報  http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=25796

その後、シノペックはペトロチャイナとのJV計画から撤退、新立地の製油所能力を800万トンに引上げた。
これは現在建設中で、2012年にスタートする予定で、この時点で北海市の市内にある既存の製油所は廃棄される。