2010年09月14日
湖北省・張副省長が講演「国家戦略で急成長、外資との合弁歓迎」
【カテゴリー】:海外
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湖北省は13日、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで同省の投資説明会を開いた。張通・副省長、梁一新・同省重要項目事務室主任ら幹部約100氏が出席した。環境保護施設や科学技術を発展させるため、外国企業との合弁、資本提携、連合を歓迎する方針。

張副省長は、同省が中国の中心にあり空港、高速道路、高速鉄道が完備、産業が集積し、水が豊富で、とくに科学と教育が北京、上海に次いで中国第3位の実力を持っていると強調、今後の発展の潜在力になると大要以下のように語った。

○湖北省は総面積18.59万平方キロ、人口6,00万人。省都の武漢を中心に中国の70%の都市が1,200キロ周辺に存在する。人口密度が高く、市場容量が一番大きい。

湖北省は中国における重要な工業基地のひとつであり、光電子情報、自動車・部品、鉄鋼、石油化学、紡績、食品、機械、建材などの産業を発展させた。武漢、黄石、宜昌の3都市を基地に、また、武漢、十堰、しょうはんを自動車工業の回廊とした。

中部地区は「中部勃興」として国家発展戦略に組み入れられている。近年、湖北は体制革新、行政向上、信用確立、優良サービスの4項目に力を入れている。海外からの投資者のホットスポットにもなっている。

○省を発展させるため環境保護と資源節約型の社会建設を進め、研究開発、高効率省エネルギー産品の応用を図っている。大気汚染予防治領域での煙道ガス脱硫除塵システムがあり、固体廃棄物処理では磁分離とスラグ処理システム、水汚染予防治療領域では主に工業廃水処理と湖水の汚水処理システム、環境測定設備では大気サンプラーなどがある。
日系企業には地域本部や研究開発基地の設立を特に期待している。

○武漢天河空港は中国中部地区最大の空港(ほかに6つの空港がある)である。東西南北に高速鉄道が走っているほか、昨年12月には武漢—広州高速鉄道が完成した。従来、11時間かかったが、時速350キロで2時間50分に短縮された。
湖北全域を流れる長江は1,061キロ。内陸埠頭が163カ所あり香港、タイ、マレーシア、日本に貨物船が直行している。中国における食糧、綿花、食用油の重要な生産地であり、淡水品のトップ。緑茶、紅茶、ジャスミン茶、有機茶などが有名だ。

産業では鉄鋼が中国の第3位、自動車が第2位、中型トラック、大型マシンと包装機械、塩化学、水力発電が第1位。光電子情報産業、漢方製薬、紡績の生産基地でもある。世界トップ500社のうち85社が進出している。

科学と教育については大学が118校、120万人の在学生と9万人の院生がいる。科学研究・開発機構は1,341カ所、専門技術者が113万人。昨年12月に武漢東湖新技術開発区が北京中間村に次ぐ2番目の国家自主イノベーションデモストレーション開発区として認められた。省の09年のGDPは13億元(前年比13.5%増)に増えた。