2010年09月16日
DSM、熱可塑性エラストマー部門を売却、EPDMの売却交渉も
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

DSMは9月15日、DSM Elastomers部門の熱可塑性エラストマー事業(商標Sarlink)を米国のコンパウンド会社のTeknor Apex に売却すると発表した。

DSMはライフサイエンスとマテリアルサイエンスを今後の事業の中心にしている。

DSM Elastomers部門は、世界シェアの約16%を占めるEPDM(商標名 Keltan)とEPDMベースの熱可塑性エラストマー(商標Sarlink)から構成されるが、いずれもこれから外れている。

DSMはEPDMをオランダとブラジルで、Sarlinkをベルギーと米国で生産している。
(DSMは1989年に出光とのJVの出光DSMを設立し、千葉でEPDM 年産4万トンの生産をしていたが、2003年にオランダに8万トンのプラントを建設、2004年9月末に千葉での生産を停止し、JVを解散している。)

同社はEPDMやその他の事業についても売却交渉を進めている。

同社は本年2月、三菱化学との間で、事業の交換(ポリカーボネート事業の売却及びナイロン事業の買収)で合意している。

Teknor Apex は米国のコンパウンド会社で、1949年に事業を開始した。

同社は2001年10月にシンガポールの塩ビコンパウンド会社Singapore Polymer を買収、2004年12月には英国と米国でエンジニアリング樹脂コンパウンドを販売する英国のChem Polymer を買収した。
2007年5月には中国の蘇州にTeknor Apex (Suzhou) Advanced Polymer Compoundsを設立、コンパウンドの生産を始めた。

これにより、Teknor Apex は米・欧・アジア3極で汎用樹脂からエンジニアリング樹脂までのコンパウンドを供給している。