2010年09月16日
中国深せん市が東京でセミナー「バイオなど3新興産業に15億元拠出」
【カテゴリー】:海外
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中国広東省の深せん市は15日、東京で同市の投資環境セミナーを開いた。袁宝成・副市長の挨拶の後、市科学技術工業貿易・情報化委員会の王学為主任が「投資環境と産業発展の状況」を説明した。

深せん市は香港の北側にあり、総面積1,953平方キロ、人口870万人(平均年齢30歳)。09年のGDPは8,201億元、対前年比10.7%増。輸出入総額2,701億ドル(うち輸出1,620億ドル)で17年連続して中国のトップ。深せん港は世界第4位の集積港である。

市には約200平方キロの産業用地があり、ハイテク産業、電子、鋳型、宝石類、家具、紡績、アパレルなどの業種が発達した。4,200社近くの物流企業があり、市内1時間以内で配送できる能力を持っている。空港物流、龍華物流、平子物流、前海湾物流、塩田物流など7つのパークを持つ。

ハイテク産業の生産総額は09年、8,500億元。このうち企業の自主開発製品が60%を占め、GDPの3%を研究に投資している。中国でもっとも高い創造力を持つと評価されている。ハイテク企業の生産額は中国第1位、世界第2位の通信設備メーカー・華為、第3位のネット企業・テンセントなどが活躍している。

市は09年にバイオ、インターネット、新エネルギーの3分野に15億元の支援を行う計画を決めた。5年後、6,500億元の生産規模を目指す。産業基地や低酸素経済先駆都市の建設を行う。対象は太陽エネルギー、原子力発電など6大新エネや新型バイオ医療施設、診断検査測定機器、臨床診断・医療、リハビリ設備、幹細胞などの医療、ネットワークのセキュリティ、付加価値サービスである。

産業を発展させるため市は以下の8つの開発区を指定した。ショッピングセンター、金融と商業貿易の羅湖区、金融と国際展覧、文化情報の福田区、ハイテク産業、観光、教育、物流の南山区、レジャ—観光と海運物流の塩田区、ハイテク産業と装備製造業、都市農業、新技術、バイオ医療の宝安区などである。

外資企業中心の産業パークやバーチャル大学、ソフトパーク、輸出加工区などの産業パークも建設している。また、香港と提携して南山区の前海地区にサービス提携ゾーン(前海深せん香港近代サービス業協力区)も建設中だ。
金融、近代物流、科学技術、通信・メデアサービス、企業の地域本部など。今後3年間に400億元を投入、2020年までにGDP1,500億元規模の都市建設を目指している。

問い合わせは国際貿易促進協会(TEL:03-6740-8271)