2010年09月27日
「全国高校化学グランプリ2010」大賞・金賞受賞者らを表彰
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本化学会、日本化学工業協会、「夢・化学-21」委員会
大賞を受賞した右から遠藤健一、齊藤颯、世利佳滉、田原弘章の皆さん 紺野雄介君は欠席

「夢・化学-21」委員会(日本化学会、化学工学会、新化学発展協会、日本化学工業協会で構成)と日本化学会化学教育協議会は25日、東京都千代田区の化学会館で「全国高校化学グランプリ2010」表彰式、「第42回国際化学オリンピック日本大会」参加報告会、「第43回国際化学オリンピックトルコ大会」代表候補認定式を開催した。

「全国高校化学グランプリ2010」表彰式では、主催者を代表して西出徹雄・日化協専務理事が「将来の夢を膨らませてほしい。来年の国際化学オリンピックに向けて頑張ってもらいたい」と挨拶した。来賓挨拶では、文部科学省基盤政策課人材政策企画官が「将来の科学技術を担う貴重な人材となることを期待している」、坂口利彦・経済産業省化学課長が「化学産業は、学問と産業が結び付いた稀有な分野である。広範囲にわたる分野だが、自分に合う進路をみつけてもらいたい」と強調した。

このあと表彰式が行われた。「全国高校化学グランプリ」は、世界にも通用する若い化学者を育成することを目的に、1998年に東京と仙台で試験的に実施した「化学の競技会」がはじまりで、2010年のグランプリには2879人の中高生が参加した。一次選考(筆記試験)、二次選考(実験試験)合宿を経て、大賞、金賞、銀賞、銅賞の受賞者を決めた。

「大賞」を受賞したのは、遠藤健一君(栄光学園高等学校3年)、齊藤颯君(灘高等学校2年)、世利佳滉君(白陵高等学校3年)、紺野雄介君(宮城県仙台第二高等学校3年)、田原弘章君(石川県立金沢泉丘高)の5人。表彰式には4人が出席した。また、金賞の受賞者は15人で、うち9人が表彰式に参加した。銀賞は20人、銅賞は40人が受賞した。

金賞の受賞者は、岩嶋俊輝君(愛知県立一宮高等学校3年)、浦谷浩輝君(滋賀県立膳所高等学校2年)、片岡憲吾君(筑波大学附属駒場高等学校3年)、加藤大翼君(麻布高等学校3年)、嘉陽宗臣君(昭和薬科大学附属高等学校3年)、重田晃輝君(広島学院高等学校3年)、関康隆君(東京学芸大学教育学部附属高等学校3年)、副島智大君(立教池袋高等学校1年)、高野秀明君(立教新座高等学校3年)、立川常太君(宮城県仙台第二高等学校3年)、田中将太君(福岡県立明善高等学校3年)、中野友貴君(千葉県立千葉高等学校3年)、中村友洋君(大阪星光学院高等学校3年)、山岡信博君(愛知県立明和高等学校3年)、山本荷葉子さん(桜蔭高等学校3年)

「第42回国際化学オリンピック日本大会」参加報告会では、日本代表生徒4人(全国高校化学グランプリ2010大賞受賞者の遠藤君、齊藤君と金賞受賞者の浦谷君、片岡君)が大会を振り返って、「もっと英語を勉強しておけばよかった」など反省の弁も含めて熱く語りあった。

来年7月にトルコで開催される「第43回国際化学オリンピックトルコ大会」の代表候補認定式では、全国高校化学グランプリ2010で二次選考を突破した成績優秀者80人の中から19人を決定した。全員が認定式に参加した。この中には、日本大会で金メダルを獲得した齊藤颯君、銀メダルを獲得した浦谷浩輝君も代表候補に選ばれている。最終的には、4人がトルコ大会に日本代表生徒として派遣される。