2010年09月30日
出光・三井両社 千葉地区エチレン装置統合運営 1日スタート
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:出光興産、三井化学

出光興産と三井化学の両社は30日、千葉地区エチレン装置の統合運営を10月1日から開始すると発表した。
昨年5月に合意した「千葉地区における生産最適化」の第1ステップとして今年4月1日に設立した「有限責任事業組合(LLP)」に対して両社がエチレン装置を譲渡し、LLPが運営していくことになる。

工場は隣接しており、両装置合わせたエチレン生産能力は年産92万トン。一工場当たり能力としてはわが国最大で国際的にもほぼ遜色のないスケールとなる。

今後LLPは、出光・三井両社が誘導品生産に必要なエチレン・プロピレン等を最適条件のもとで生産し、供給していく。具体的には、最適な原料の選択、2基のエチレン装置の稼動の最適化、留分の高付加価値化等により、コストミニマムでのオレフィン生産を目指す。これによりわが国トップレベルの競争力を持つエチレンセンターを構築する。

さらに、LLPによる共同合理化投資計画など、単独では実現できないシナジーを追求し、徹底的な競争力強化に努める。

また、エチレン装置の運営統合にとどまらず、リファイナリー等への生産最適化領域の拡大を検討し、合理化効果の最大化を図っていく方針である。

【LLPの概要】
◇名称 千葉ケミカル製造有限責任事業組合
◇事業内容 :
(1)千葉地区におけるエチレン装置の運営の統合(2)エチレン、プロピレン、その他の留分の生産(3)上記生産品目の、組合員(出光および三井)への供給
◇役割と運営 :(1)エチレン、プロピレンを始めとした石化原料のコストミニマムを追求(2)生産機能を中心としたLLPで、コストセンターとしての運営が原則
◇所在地 :東京都千代田区丸の内3-1-1(出光本社内)
◇出資 :出資金 :2億円(出光と三井が折半出資)
◇エチレン生産能力 :92万トン/年(出光 37万トン、三井 55万トン=定修実施年)
◇職務執行者 :西依章郎 (出光興産 代表取締役副社長)、岩淵滋 (三井化学 専務取締役)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1285813191.pdf