2010年10月13日
富士フィルム、高画質の超音波観測装置と内視鏡3機種を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは13日、超音波画像の高画質化を実現する「超音波観測装置SU-8000」および超音波内視鏡3機種を開発したと発表した。操作性にも優れ、合わせて使用することで、超音波内視鏡検査の診断精度が大幅向上するとしている。

超音波内視鏡検査は、先端部に超音波振動子を装着した内視鏡を用い、粘膜下の腫瘍などの病変部の位置や大きさ、深達度、周辺臓器との位置関係、周囲のリンパ節の状態などを調べることができる。

現在、超音波内視鏡検査は、気管支領域や、食道・胃・十二指腸・大腸の消化管領域をはじめ、通常の内視鏡で観察困難な膵臓・胆道領域の病変部の精密検査に広く用いられているが、医療現場からは高画質な画像で診断しやすい超音波内視鏡システムが求められていた。

今回開発した超音波観測装置は、病変部の大きさや深達度の把握、さらに膵臓や胆道といった深部の臓器の精査観察に適している。

また、「SU-8000」に接続可能な超音波内視鏡として、上部消化管用の「EG-530UR2」(ラジアル走査方式)と「EG-530UT2」(コンベックス走査方式)、気管支用の「EB-530US」(コンベックス走査方式)も開発した。いずれも独自の画像センサー「スーパーCCDハニカム」を搭載しているため、明るく鮮明な内視鏡画像が得られる。病変部の早期発見・治療に有効となる。

同社は、これらの製品を10月13日から16日まで、パシフィコ横浜で開催中の「第18回 日本消化器関連学会週間」に出展する。