2010年10月13日 |
昭和電工、超微粒子酸化チタン「スーパータイタニア」増設 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:昭和電工 |
昭和電工は13日、積層セラミックスコンデンサー(MLCC)の原料である超微粒子酸化チタン「スーパータイタニア」の生産能力を増強すると発表した。100%子会社、昭和タイタニウム(本社:富山市、戸澤 滋社長)の生産ラインを3系列から4系列に増やし、能力を月産180トンから240トンに拡大する。投資額は約3億円。 MLCCは、多くの電子機器のうちでも特にパソコンや携帯電話など小型化・軽量化が要求される情報機器やデシタル家電に多く使用されている。市場の伸びは年率10%程度と高く、今後も成長が見込まれている。 酸化チタンは、誘電体(注1)として物性の優れたチタン酸バリウムの原料となる。 チタン酸バリウムの製法には固相法と液相法(注2)があるが、より低コストで誘電特性の高いチタン酸バリウムが得られる固相法には微小な酸化チタンが必要となる。 昭電の超微粒子酸化チタン「スーパータイタニア」は、粒子の大きさが15〜250ナノメートル(1ナノメートル=百万分の1ミリ)と微細で、純度も高く、MLCCの更なる小型化・高容量化に適している。MLCCの原料としてだけでなく、各種フィラー材料や光触媒用途としても需要が伸びている。 <用語の解説> ■誘電体・・・絶縁体だが、電気を蓄えることができ、瞬間的に放電を行う物質のこと。誘電特性が高いほど、より多くの電気を蓄えることができる。 ■固相法と液相法・・・チタン酸バリウムのようなファインセラミックスの製造方法の一種。固相法は材料を混合し、高温で焼成する段階で化学反応を起こし、化合物を生成する。液相法は材料を溶液に溶解した状態で化学反応を起こし、低温で焼成することで化合物を生成する。 【昭和タイタニウムの会社概要】 ◇社名 : 昭和タイタニウム株式会社 ◇本社所在地 : 富山県富山市 ◇代表取締役社長 : 戸澤 滋 ◇資本金 : 4億6000万円 ◇出資構成 : 昭和電工100% ◇事業内容 :酸化チタン、アルミナなどの製造および販売 ◇従業員数 : 77名 ニュースリリース参照 ○超微粒子酸化チタン「スーパータイタニア」生産設備の増設について http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1286936079.doc (英文) ○SDK to Expand Production Capacity for Titanium Oxide Nanoparticles http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1286949918.doc |