2010年10月18日
旭化成ケミ、シンガポールに溶液重合法SBRプラント建設
「省燃費型高性能タイヤ用」合成ゴム事業拡大へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ

旭化成ケミカルズは18日、シンガポールのジュロン島に、溶液重合法スチレンブタジエンゴム(S-SBR)製造プラントを建設することを決めたと発表した。

ジュロン島には現在エンプラの変性PPE樹脂工場があるが、今回は別途に用地を取得。2013年6月の稼動入りをめどに第1期年産5万トンプラントを建設する。総投資額は100億円超の見込み。引き続き2015年前半を目標に年産5万トンの第2期計画に着手する。

環境規制の強化や環境意識の高まりなどから、最近、省燃費型高性能タイヤ(エコタイヤ)の需要が世界的に拡大しているが、S-SBRはこれに最適の材料として需要が急拡大している。

このためモータリゼーションの進展で市場の成長が見込まれるアジアの中心地にS-SBRの製造拠点を建設することにした。原料ブタジエンはシェル石油から手当てする。スチレンモノマーは未定。

< S-SBRプラント新設計画概要>
(1) 立 地 :シンガポール ジュロン島内 テンブス地区
(2) 生産能力:第1 期 年産5 万トン(第2期として更に年産5万トンを計画)
(3) 生産品目:省燃費型高性能タイヤ用S-SBR
(4) 製 法 :溶液重合法
(5) 稼動予定 :第1 期は2013年6月 (第2期は2015年前半を計画)

SBRはブタジエンとスチレンを主原料とする合成ゴムで、製法により乳化重合法(E-SBR)と溶液重合法(S-SBR)の2タイプがある。S-SBRは、特に省燃費型高性能タイヤ向けとして需要が拡大している。

旭化成ケミカルズは現在、川崎工場に年産10万5000トン、大分工場(子会社日本エラストマー)に同3万5000トン、合計14万トンのS-SBR生産能力(BRと併産)を持っている。

ニュースリリース参照

○シンガポールでの溶液重合法スチレンブタジエンゴムプラントの建設決定について
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1287391531.pdf

(英文)
○Construction of solution SBR plant in Singapore
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1287393534.doc