2010年10月18日
三菱樹脂、リサイクル可能な耐火塩ビ管・継手を新開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱樹脂
加熱前

三菱樹脂は18日、建築物の防火区画の配管に使用可能な排水用硬質塩化ビニル管「ヒシパイプ耐火VPα」及び塩化ビニル継手「耐火DVα」を開発したと発表した。公的機関の認証を取得ししだい販売開始の予定。

マンションなどの集合住宅や商業施設の防火区画に使用する排水管には、耐火規格に適合した製品の使用が義務付けられている。現在は主として耐火二層管や建築排水用ライニング鋼管、鋳鉄管などが使用されている。

しかし、通常の硬質塩化ビニル管(塩ビ管)に比べて重量が重く、工事に時間と手間がかかるなど、施工面で課題があった。

燃焼(60分間)

今回、同社が開発した「ヒシパイプ耐火VPα」は、三層構造の塩ビ管の中間層に特殊な無機物を配合し、これにより火災時のパイプの残渣が貫通部を塞ぎ、火炎の延焼を防ぐ構造にした。これまでに建築基準法に基づく性能評価「防災区画等を貫通する給排水管等」の各試験条件での燃焼試験を行い、性能を確認済みである。

また同製品は、通常の塩ビ管・継手と同様に、切断や接着が可能で軽量であるなど、施工性に優れているため、施工費を含めて大幅なコスト縮減が実現できる。さらに、耐火塩ビ管・継手としては業界で初めてマテリアルリサイクルも可能となっているという。3年後10億円の売上高を目指す。

遮熱性を確保

なお、同社は東京と名古屋で以下の通り開催される「管工機材・設備総合展」に同製品を参考出展する。
◇東京会場=第42回 管工機材・設備総合展 (10/20〜10/22) 東京都立産業貿易センター
◇名古屋会場=第28回 管工機材・設備総合展(10/21〜10/23) 名古屋市吹上ホール


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1287372487.pdf