2010年10月25日
久泰エナジー、内蒙古で石炭からのメタノールの生産開始
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)

久泰エナジーは10月15日、内蒙古自治区オルドスで石炭からの大規模メタノールの生産を開始、オンスペックとなった。52億人民元を投じたもので、能力は100万トン。久泰エナジー子会社の久泰(内蒙古)が操業を担当する。

メタノールは全量、久泰グループの China Energy にDMEの原料として供給する。

これは久泰エナジーのオルドスでの石炭化学の第一ステージで、同社は8月初めに80億人民元を投じる第二ステージの建設を開始した。詳細は明らかにされていないが、年に600万トンの石炭を処理し、乾燥石炭、合成石油、メタノール、オレフィン(MTO)などを製造する。

地方政府発表の情報では、同社は60万トンのオレフィンと、30万トンのPE、30万トンのPPを計画している。

久泰エナジーの製品、能力は以下の通り。(千トン)
 立地           DME  Methanol
 山東省 臨沂市      400   250
 江蘇省張家港市     300   --
 広東省 南沙市      200   --
 内蒙古自治区 オルドス  --  1,000
 合 計            900  1,250

なお、久泰エナジーは2007年11月に、河北省唐山市の曹妃甸(Caofeidian)産業パークでの大規模石炭化学計画に関して地方政府との間で協定を行なった。

67億ドルの巨額を投資して、年産1,000万トンのメタノールと、それを使って300万トンのDME、100万トンのオレフィンを製造する計画で、3段階に分け、2008年8月に建設を開始し、2015年完成を目指す予定であったが、この計画は棚上げとなっている。

既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile/NCODE/22933

ケムネット東京 注

2005年4月に、ロックフェラーと山東省の久泰化工のJVの久泰エナジー(内蒙古)が、内蒙古のオルドスで年産100万トンのDME計画をスタートしたと報じた。

既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile/NCODE/16134

しかし、これも基本契約の段階で止まり、内蒙古自治区での石炭化学計画は久泰が単独で実施することとなった。