2001年03月14日 |
三菱化学産資、ビル外装用新製品アルポリック/frを上市 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:三菱化学、三菱化学産資 |
三菱化学の全額出資子会社である三菱化学産資は14日、国土交通省から3月1日付で アルミ・樹脂積層複合材「アルポリック/fr」の不燃材料認定(外装限定)を取得した、と発表した。また同社は、これに先立ち2月15日付で「アルポリック」の鏡面タイプである「アルルック/fr」の不燃材料認定(内外装)も取得している。 三菱化学産資は、土木・建築分野をはじめ広範な産業分野で事業を展開しているが、主力製品の一つであるアルミ・樹脂積層複合材アルポリックは、発売から25年以上の歴史があり、強度や加工容易性、表面平滑性、軽量性、塗装均一性など多くの特徴により、建材として国内外で幅広く使用され、国際市場で高い評価を得ている。 外装用のアルポリックは、ふっ素樹脂系塗装仕上げによる表面の高い対候性を活かし、ビル外装化粧材、駅舎外装など多くの物件を手がけてきた。また、商品ラインアップの一つであるアルルックは、表面をメッキ処理仕上げすることで、割れない、曲げられる、加工性の良い鏡として、主に装飾内外装材分野で実績を挙げてきた。 従来、アルポリックとアルルックは、建築基準法上の準不燃材料・難燃材料に認定されていたが、樹脂層に無機物を充填することにより、従来の基本性能を損なわずに防火性能の大幅な向上を実現、「アルポリック/fr」、「アルルック/fr」として、昨年6月に改正された新建築基準法に基づく不燃材料の認定を受けた。すでに、北米をはじめとした諸外国で多くの防火認定を取得、防火性能の高さはフルスケールの火災試験等で実証されており、高層ビル建築外装材への適用も急速に拡大している。 ポリエチレン芯材を使用した外装用のアルポリックは、従来建築基準法の準不燃材料に認定され、主にリフォームを含む中低層ビルに適用されていたが、アルポリック/frが不燃認定を取得したことで、国内でも高層ビルその他の大型施設や消防法適用施設向けの建築外装分野だけでなく、土木分野への適用も期待できるという。また工業的にふっ素樹脂塗装されたアルポリック/frは、ふっ素樹脂塗装されたアルミ単板よりコスト的に有利なため、国内ではこのメリットを活かし、来期には同分野で大幅な拡販を目指す考え。一方、アルルック/frは、船舶不燃材料試験にも合格しており、高い防火性能を求められる内装分野に、適用可能範囲が広がっている。 なお、生産は同社の全額出資製造子会社であるアルポリックの上田工場(長野県上田市)と直江津工場(新潟県上越市)で行っている。今後も認定銘柄の一層の拡充を図る予定で、今年秋には、内装用に関してアルポリック/frの不燃認定の取得も準備している。 |