2001年03月14日
住友化学、シンガポールのPMMAを増設~アジアでのMMA事業拡大
MMAモノマーは、2004年にC4法で6~8万トン新設
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:住友化学、日本触媒

 住友化学工業は、MMA(メチルメタクリレート)モノマーおよびポリマー事業のアジアでの展開を加速させているが、2004年にシンガポールでMMAモノマー年産6~8万トン設備を新設するのに並行し、PMMA設備についてもデポトルによる増強を行う方針だ。
 同社のシンガポールのMMA拠点は、モノマーが日本触媒との合弁による「シンガポール MMA モノマー」において1998年に年産5万トン設備で稼動を開始、事業展開を進めている。PMMAでは同社100%出資の「スミカ MMA ポリマー」で年産2万5千トンの設備で成型材料向け展開を推し進めている。
 同設備は、アジア地区におけるMMAモノマー、PMMA需要が好調なこともあり、フル稼働を続けており、こうした需要拡大に対応し昨年秋の定修時にモノマーを約3千トン、PMMA約1万トンのデボトルを実施、現在はそれぞれ5万3千トン、3万5千トン体制としている。
 PMMA設備は、今年度はMMAモノマーの引き合いが好調なことから原料不足状況にあり、増強分についてはフル稼働に至っていないが、来年度は輸入玉の確保などによりフル稼働体制に持っていく方針だ。
 こうしたPMMA原料の確保やアジアでのMMA需要の拡大が今後も期待されていることもあり、同社では2004年完成予定でモノマーがC4法により1系列6~8万トン規模で新設を行う一方、PMMAについても同時に増設を実施する意向で、今年中にも詳細を決定するとしている。