2010年11月08日
田中・三井化学社長「出光興産とのエチレン統合運営実現急ぐ」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学
三井化学 田中稔一社長

三井化学の田中稔一社長は8日の中計発表記者会見で、出光興産と進めている千葉地区エチレンの統合運営について「出光の中野和久社長とは、もっと(一体化への準備を)急いでやろうということで合意ができている」と、今後“生産の最適化”に向けた取り組みをスピードアップする考えを示した。

同社長はまた、石油化学産業の内外環境について「中東製品がこれから本格的に出てくれば、アジア市場への影響は絶対に避けられない」とし、「タイのサイアム社の首脳に会ったが、向こうでも今後は汎用タイプから高機能タイプにシフト化していくといっていた。これから日本に入ってくる石化品の量は間違いなく増える。値段も下がる。日本の石化センターは再編を急がないといけない」と強調した。

ただ、そのあとで、「どの会社も、経営者は同じ思いだと思う」と述べたあと、「ただ、これには痛みを伴う。それをどう克服するかだ」との点を今後のポイントに挙げ、「私たち(両社)はいつでも“門戸”を開けている」と、どの企業からでも相談があれば応じる意向を見せた。