2010年11月10日 |
帝人、「超高分子量ポリエチレン」事業に参入 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:帝人 |
帝人は10日、スーパーエンプラの一つである「超高分子量ポリエチレン」事業に参入すると発表した。すでにパイロットプラントで市場開拓中だが、新たにオランダのテイジン・アラミドB.V.(本社:オランダ・エメン市)工場内に設備を建設し、2011年後半から商業生産を開始する計画。さらに事業規模を拡大し、2015年には超高分子量ポリエチレン市場で15〜20%の世界シェア獲得を目指す。 超高分子量ポリエチレンとは、通常2〜30万の分子量を100〜700万まで高めたポリエチレンのことで非常に高い耐衝撃性と強度を持ち、耐切創性、耐摩耗性、耐薬品性にも優れている。このため強化プラスチックをはじめ防護・防弾・防刃製品、ロープ、ネット、医療分野など、幅広い用途への展開が可能という。 これまでテイジン・アラミドB.V.、および帝人テクノプロダクツ社(本社:大阪市中央区)の研究施設(山口県岩国市)で開発を進めてきたが、今回、量産化のための生産技術および製造プロセスを確立したことから本格事業化を決めた。 帝人グループは、すでにパラ系アラミド繊維「トワロン」「テクノーラ」、メタ系アラミド繊維「コーネックス」、炭素繊維「テナックス」の3種の高機能繊維を持ち事業展開中だが、さらに高機能素材のポートフォリオ拡大を図る。 超高分子量ポリエチレンでは、オランダ・DSMの「ダイニーマ」が世界市場で先行している。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1289376951.pdf |