2010年11月15日 |
江蘇省丹陽市が「日系自動車部品開発区」レンタル工場無料提供 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:ジェトロ |
江蘇省で常州に近い丹陽市が日系中小企業組合による自動車部品の集積工場団地を建設する計画で動き出した。 100社規模の集団で進出、統一のブランドを作り、日本、中国の支援のもと、中国及び世界に最強の部品、物流システムを供給するのが狙い。 JAPIC(Japanese Auto Parts Integration in China)とJAEIC(Japanese Auto Equipment Integration in China)を構築の後、本年中に工場建設に着手する。 計画ではまず2万5,000平方メートル(将来10万平方メートルに拡大)の用地を造成する。ここにレンタル工場を建設するが、レンタル料(3年間無料)は1,000平方メートル250万円。製造設備は日本での遊休設備を持ち込み、不足分は現地調達する。この計画は中国自動車工業会から唯一、認められたとしている。 付帯インフラは社用車、通信設備、オフィス設備などをリース。寮、社宅、食堂、売店、運動場、下水処理場などを共同使用とする。初期投資の軽減、償却費負担の軽減を図る。 参加各社の準備資金は2,000万円程度からでよく、組合の設立には流動資金を組合保証で(1社500万円まで)借りられる。 具体的なJAPICの機能分業体制は金属・機械加工系部品、電気・電子系部品、樹脂・ゴム系部品、繊維・その他系部品の各メーカーで直接業務を、仕入れ、運送,事務労務、販売、物流などの間接業務を統一組合(各社の理事で構成)で行う。 JAEICは機械設備加工、金属・プレス設備,塗装・組み立て設備、搬送設備などのメーカーの直接業務や間接業務を行う。単独で企業運営ができる実力がつけば組合脱会が可能。この際、組合加入金は返却。 この構想では海外進出に当たり経営資源の4要素(人、物、金、情報)の負担軽減と効率的運用が期待できる。また、単独進出より規模のメリットがうまれ、信用力とブランド力の増大が図れるとしている。 丹陽市は人口80万人、面積1,059平方キロ、GDP5,794億円(1人当たり72万円)。上海まで200キロ、南京まで68キロ、常州空港まで30キロ、上海—南京間高速道路まで2キロと交通が便利で、周辺に自動車の完成メーカーが数多く存在している。 人件費は管理者月4万〜6万円、技術者3万〜5万円、熟練工3万〜4万円、一般工2万〜万円。 ■問い合わせ先 ・ジェトロ中国北アジア課(TEL:03-3582-5181) ・丹陽市国際投資促進服務中心(TEL:0086-511-86051122) |