2010年11月16日
中海石油化学、海南島で新しいメタノール工場の試運転開始
【カテゴリー】:海外(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)

中国海洋石油(CNOOC)の子会社の中海石油化学(China BlueChem)は11月14日、海南省東方市で新しいメタノール工場の試運転を開始した。

Davy メタノール合成法を使用し、10億人民元を投じたもので、天然ガスを原料にし、能力は年産80万トン。
2008年11月に建設を開始した。

  既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile/NCODE/25567

原料の天然ガスはCNOOCの南シナ海のLedong ガス田から供給を受ける。2009年にCNOOCにガス田から同社のエネルギー・化学基地である東方市までのパイプラインが完成した。パイプラインは陸上の68kmと海底の105km。

海南島ではCNOOCはもう一つのメタノール工場を持っている。
CNOOCと香港のラミネート会社、KingBoard Chemical (建滔化工集団)の60/40の合弁会社CNOOC KingBoardが2006年第3四半期に東方市に年産60万トンのメタノールの商業生産を開始した。
ルルギ技術を採用、CNOOCの東方市近辺のガス田からの天然ガスを原料としている。

  既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile/NCODE/19784

第2工場の完成で、CNOOCの東方市でのメタノール能力は140万トンになる。

中海石油化学は中国最大級の肥料会社で、海南島東方市に2系列のプラントを有しており、アンモニア 75万トン、尿素 132万トン、複合肥料 5万トンを生産している。

同社は2006年3月に内蒙古の 天野化工(Tianye Chemical)の株式の90%を買収し、CNOOC Tianye とした。
同社は天然ガスベースのアンモニア 30万トン、尿素52万トンとメタノール20万トンのプラントを有している。

ASIACHEMによれば、CNOOC Tianyeはまた、年産6万トンのPOM と石炭ベースのアンモニア(35万トン)・尿素(60万トン)プラントを建設している。アンモニア・尿素は華東理工大学が開発した粉状石炭ガス化技術を使用する。
POMは間もなく、アンモニア・尿素は2012年に完成する予定。