2010年11月17日
東洋紡、40分で結核菌の遺伝子検査可能な診断システム開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東洋紡

 東洋紡は17日、結核菌と、結核菌に似た非結核性抗酸菌を遺伝子検査で短時間に検出できる診断システムを開発したと発表した。約40分で検出できる。このほど国内の大学病院や国公立病院向けに販売を開始した。

■診断システムの特長
 診断システムには同社の全自動遺伝子検査装置「GENECUBE(R)(ジーンキューブ(R))」と専用試薬を用いる。専用試薬には、結核菌を測定できる「ジーンキューブ(R)MTB」と、非結核性抗酸菌を測定できる「ジーンキューブ(R)MAC」があります。同診断システムには以下のような特長があります。

(1)従来の装置より簡便に検査可能
 「GENECUBE(R)」は、検査対象となる試料(主に痰)を処理した後、試薬および消耗品を装置の指示に従ってセットするだけで自動的に遺伝子検査を実施できる。

(2)検査時間を大幅に短縮
 専用の抽出試薬と増幅試薬を用いることにより、従来数時間かかっていた検査時間を約40分に短縮できる。これにより、遺伝子検査の結果をすぐに治療に反映することができる。

(3)試薬ロスを大幅に低減
 試薬・消耗品は、1テストごとに無駄なく使える仕様になっているので、試薬ロスを大幅に低減できる。


今後は、国内の大学病院や国公立病院など大型んお病院を対象に販売し、専用試薬を含めて2013年度に10億円の売上を目指す。今後は感染症を中心に順次検査対象項目を増やしていく予定だ。

【診断システム製品の仕様・価格】

(1)全自動遺伝子解析装置「GENECUBE(R)」(医療機器)
 本体価格:1,600万円(希望小売価格、税抜)
 外形寸法:幅900mm×奥行550mm×高さ600mm
 重量:約92kg

(2)「ジーンキューブ(R)MTB」(体外診断薬用医薬品)
 検査対象:結核菌
 価格:153,000円/キット(希望小売価格、税抜)
 包装単位:96テスト/キット

(3)「ジーンキューブ(R)MAC」(体外診断薬用医薬品)
 検査対象:非結核性抗酸菌
 価格:153,000円/キット(希望小売価格、税抜)
 包装単位:96テスト/キット

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1289986583.pdf