2010年11月19日
日本ゼオン、光学フィルム工場の第4系列設備が完成
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本ゼオン

日本ゼオンは19日、製造子会社であるオプテス社の富山工場氷見製造所内に光学フィルム(ゼノアフィルム)の第4系列設備が完成し、サンプル出荷を開始したと発表した。2011年1月から量産開始する。

増設設備は年産2,000万平方メートル。既存設備と合わせて、同6,500万平方メートルとなった。オプテス社は同じ富山工場の高岡製造所内にも年産3,000万平方メートルの「ゼノアフィルム」設備を持っており、生産能力は合計9,500万平方メートルに拡大したことになる。

「ゼノアフィルム」は大半が液晶用の位相差フィルムとして国内外のテレビメーカー向けに出荷されている。

生産方式には日本ゼオン独自の熱をかけて溶かし、そのまま押し出してフィルムにする「溶融押し出し法」を採用。原料樹脂の投入から位相差フィルム製品まで、連続的に一貫生産できるため品質が安定しているといった強みがある。

位相差フィルムは、液晶テレビの視野角を広げるために必要な偏光板の一部材として使用されるが、液晶テレビの画像品質には不可決。液晶テレビは世界的にも今後さらに大きな成長が期待できるところから、今回の能力増強となった。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1290156425.pdf