2010年11月30日
東レ、環境配慮型ABS樹脂「エコトヨラック」EC75 新発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ

東レは30日、ABS樹脂「トヨラック」の環境配慮型グレードとして、新たに「エコトヨラック」EC75を開発したと発表した。12月から本格発売を開始する。

従来のABS樹脂に植物由来のポリ乳酸(PLA)を少量配合した。物性バランス、成形加工性はこれめでの汎用ABS樹脂と変わらず、省資源化と地球環境保護に貢献できる“地球環境にやさしい”のコンセプトを実現した。日本有機資源協会が制定している「バイオマスマーク」も取得済み。

独自のポリマーアロイ技術とコンパウンド技術により、コンパウンド段階でのPLA配合量最適化、ABS樹脂との相溶化技術とPLAの分解抑制技術などを確立した。

汎用ABS 樹脂と比較して化石資源の消費量を約3%削減できるほか、重合、コンパウンドなど樹脂製造から製品の焼却に至るライフサイクルで発生するCO2 排出量を約4%削減することが期待できる。

また、流動特性や収縮率が汎用ABS 樹脂と同等のため、これまで使用されてきた金型及や成形条件で使用することができる。一般物性だけでなく、耐光性評価(キセノンアーク照射)、湿熱老化特性(温度50℃、湿度95%)も同等のため、これまでのABS 樹脂と同じ用途に幅広く適用できる。

ABS 樹脂は、成形しやすく物性バランスや表面外観に優れることから、家電製品や建材、自動車の内外装部品などに幅広い用途を持っている。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1291080322.pdf