2010年12月08日
出光興産、高い剛性と透明性のポリカーボネート樹脂共同開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:出光興産

出光興産は8日、ガラス繊維メーカーの旭ファイバーグラス(本社:東京都千代田区、狐塚章社長)と共同で、「透明性」と「高剛性」を併せ持つ高機能ポリカーボネート樹脂(PC)を開発、「タフロン ネオαシリーズ」として販売開始したと発表した。

旭ファイバーグラスのガラス組成技術と、出光の樹脂配合技術を組み合せ、これまで困難とされていた透明性と高剛性を兼ね備えた次世代のエンジニアリング・プラスチックを開発した。

PCを高剛性化するためには、ふつうガラスファイバー(GF)を添加するが、これだと、PCとGFの屈折率の違いから剛性は得られても透明性が失われる。そこでPCの屈折率に近づけたGFを開発し、光の散乱を抑制した。一般的なGFを添加したPCと同程度の剛性を持ちつつ、2倍以上の光線透過率を両立させた。

用途先として、このところ普及が進むモバイル製品の筐体(ハウジング)材料などに適している。すでに一部携帯電話会社に採用が決まった。

生産は出光興産千葉工場。2015年度には15億円の売り上げをめざす。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1291795560.pdf