2010年12月10日
タイのサイアムセメント、PTT Chemical 持株を売却
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

タイのサイアムセメントは12月8日、同社の持つPTT Chemicalの株式 20.02%のうち、15.6%を約11億米ドルで売却することを明らかにした。

売却資金は国内外の自社コア事業の拡張と買収に充てる。

残りの4.42%は持ち続ける。

過去の経緯から出資をしているが、PTT Chemicalは実質、国有石油ガス会社のPTTの会社であり、サイアムセメントはマイナリティ株主で経営に参加していないため、売却を決めた。

PTT Chemicalは2005年12月に、タイのオレフィンメーカーのNPC とTOCが合併して誕生した。
現在、PTTが49.16%、サイアムセメントが20.02%を保有、第3位はHMC Polymersが2.81%となっている。

NPCとTOCには国有石油ガス会社のPTTとサイアムセメントが、それぞれ出資していた。

当初、サイアムセメントグループは石化誘導品だけでオレフィンは持っておらず、オレフィンメーカーの両社に出資した。

その後、最後発としてRayong Olefins を設立し、オレフィンにも進出した。このため、サイアムセメントは現在はPTT Chemicalの株主ではあるが、オレフィンから誘導品まで、PTT Chemicalと競合関係にある。

合併はPTTの方針によるもので、PTT Chemicalは実質的にPTTの子会社である。