2010年12月10日
ゼオン化成、塩ビ・コンパウンド事業をリケンテクノスへ譲渡
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:ゼオン化成、日本ゼオン

日本ゼオンは10日、100%子会社のゼオン化成(本社:東京都千代田区、小倉由郎社長)が、主力事業の一つである塩ビ樹脂コンパウンド事業を樹脂コンパウンド・メーカーのリケンテクノス(本社:東京都中央区、清水浩社長)に譲渡することを決めたと発表した。事業譲渡日は2011年4月1日、譲渡金額などは非開示。

塩ビ樹脂コンパウンドは、主に建築材料や電線被覆分野に使用されているが、わが国住宅着工の減少や建材メーカーの海外工場移転などから、需要は国内・輸出とも低迷状態が続いている。

ゼオン化成はPCS(パウダースラッシュコンパウンド)事業や、放熱部材事業などの新規事業に展望が開けたこともあり、同事業からの事実上の撤退を決めた。工場は茨城県坂東市(茨城工場)にあり、塩ビ樹脂コンパウンド事業部門の売上高は約25億円と、全社売上高の約4分の1を占める。

工場の製造設備は譲渡対象となるが、顧客への安定供給のため、当分リケンテクノスから製造を受託する。

一方、リケンテクノスは、1951(昭和26)年、塩ビ樹脂コンパウンドの製造販売を目的に設立された「理研ビニル工業」が前身。現在もフィルムや食品包材とともに同事業を活発に展開している。

今回、ゼオン化成から事業を譲り受けることで同社の特徴ある加工技術を生かし、コンパウンド事業の強化、グローバル化を加速させる方針だ。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1291973166.tif