2010年12月15日 | |
宇部興産、自家発燃料に「パーム椰子殻」、石炭と混合燃焼 | |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:宇部興産 |
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宇部興産は15日、パームカーネルシェル(PKS:パーム椰子の搾油後の殻)を石炭と混合燃焼させ、自家発電用燃料として利用する実証試験を開始したと発表した。宇部市にある微粉炭火力自家発電所で本格テスト中で、熱量ベース10%以上の混焼を目指す。引き続き伊佐セメント工場(山口県)にある自家発設備(石炭流動床炉)でも石炭との混焼実証を行う。 PKSは、燃焼カロリーが4,000キロカロリー(石炭は6,000キロカロリー)と高いが、硬いために粉砕が難しく、石炭との混焼には不向きとされてきた。 同社は、専用ミルを使って粉砕し、石炭と混ぜて発電用燃料とする独自の方法を開発した。 パーム油はインドネシアとマレーシアが主産地だが、搾りガラのPKSには利用価値がなく、これまで大量に廃棄処分されてきた。宇部興産では石炭に代替可能なエネルギー資源として有効活用し、新たな「バイオマス燃料」として事業化していきたい考えだ。 すでに11月、インドネシアから第1船(6,500トン)が入ったのに続き、来年2月には第2船を受け入れる予定。自社敷地内には24,000平方メートルのストックヤードも確保済みだ。 今後は高混焼率、高品質のバイオマス燃料を実現。低コストなうえ、地球温暖化防止にも貢献できるため、広くユーザーに供給していきたいとしている。2013年には年間100トンの輸入を目指す。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1292386949.pdf |