2010年12月17日
ダイセル化学、酢酸エチル生産能力を50%増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:ダイセル化学

ダイセル化学(本社:大阪市、札場操社長)は17日、大竹工場の酢酸エチル生産能力を5割増強することを決めたと発表した。アセチルチェーンのさらなる強化と、エタノールチェーンの強化拡大を図るのが狙い。

同社は2009年9月、チッソと共同出資の千葉酢酸エチルを解散し、アセトアルデヒド法による生産から撤退した。

一方、2009年7月には大竹工場に、日本初となる原料にバイオエタノールと酢酸を使用するエステル法による年産5万トン設備が完成し商業運転を開始した。

酢酸エチルは、粘接着剤、印刷インキ、塗料、シンナー、医薬向けなど幅広い用途を持ち、需要も順調に伸びてきたが、最近は電材用途の粘接着剤向けやグラビアインキ用途の印刷インキ向けが好調で、今後も高い成長がが見込まれている。

このため今回、年産7万5000トンへの能力増強を決めた。工事は2011年11月に完了し、12月から稼働開始の予定。

環境対策面でも天然物であるバイオエタノールを原料に使用することでCO2の削減に貢献する。