2010年12月17日
バイオマス活用基本計画を閣議決定、5000億円の新産業創出目指す
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:農林水産省

政府は17日、2020年度を目標とする「バイオマス活用推進基本計画」を閣議決定した。国が達成すべき2020年度における目標としては、(1)600市町村でバイオマス活用推進計画を策定(2)バイオマスを活用する約5000億円の新産業創出(3)バイオマスの利用率拡大により、炭素量換算で約2600万トンのバイオマスを活用するーが柱となっている。

具体的には、バイオマス活用率拡大について、
◇下水汚泥については年間発生量約7800万トンのうち約77%を利用しているが、2020年に約85%の利用を目指す。
◇紙は、同2700万トンのうち約80%を古紙として利用しているが、紙のエタノール化、バイオガス化等を推進し約40%を利用率を目指す。
◇食品廃棄物は同1900万トンを利用しているが、約40%に拡大する。
◇農作物の非食用部については同1400万トンのうち約85%の利用率であるが90%まで拡大する。
◇林地残材は同800万トンをほとんど利用していないが約30%を目指すーとした。

このほか、資源作物については生産可能量が炭素換算で最大約180万トン見込まれるが、2020年に炭素換算で約40万トンの資源作物が生産されることを目標とした。

これらの取り組みにより、炭素領換算で約2600万トンのバイオマスを活用することを目標とした。

バイオマスを活用する新産業の創出については、技術開発の進展により新たな機能性素材やバイオ燃料などの産業化により新たに約5000億円の市場を創出する。

一方、バイオマス活用推進計画の策定では、600市町村(2010年11月末で286地区)での策定を目指すとした。