2001年03月08日
ポリオレフィンの値上げ交渉がフィルム分野で進展
機能性フィルム用品種、5~10円幅で決着も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:日本ポリケム、三井化学

 三井化学、日本ポリケムなどポリオレフィンメーカーがユーザー各社と進めている値上げ交渉に動きが出てきた。機能性フィルム用品種について樹脂メーカーとフィルムメーカーの間で話し合いがまとまるケースが増えてきた。また、コンバータとの交渉も最終段階に入りつつある。
 このように決着の段階に差し掛かったといえる品種は、PPのうちのOPP(ポリプロピレン延伸フィルム)ならびにCPP(同無延伸フィルム)用のグレードと、LDPEのラミネート用品種。うちラミネート用は、高圧法低密度ポリエチレン(HP-LDPE)と高オレフィンコモノマー含有の直鎖状低密度ポリエチレン(HAO・LーLDPE)が対象となっている。
 フィルムメーカーとの間で妥協が成立しつつある上げ幅は取り引き数量や品種によってばらつきが大きく、1キログラム当たり5円から10円まで様々。コンバータとの交渉も同じような結果になりそうだ。
 ポリオレフィンの多くの品種の中で機能性フィルム用品種の価格修正が先行するかたちとなっているのは、これらの品種が特に高度な技術に裏打ちされたものであって海外からの安値攻勢を受けることがあまりないという事情があるせいと言える。