2011年01月11日 |
昭和電工、液晶パネル向け新規エッチングガスCOF2事業化 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:昭和電工 |
昭和電工は11日、液晶パネル向けのエッチングガスである高純度COF2(フッ化カルボニル)を新規事業化するため昨年12月、東長原事業所(福島県会津若松市)に年産400トン設備を着工したと発表した。完工は今年7月の予定。工費などは非公開。 高純度フッ素系ガスは、液晶パネルのガラス基板を加工する際、酸化膜や窒化膜等のエッチング(注)用に使用される。 COF2は地球温暖化係数がCO2とほぼ同じ約1で、エッチング用ガスで代表的なSF6(六フッ化硫黄)の23,900と比較して小さい。工程内に残留する使用後のガスの処理も、加水分解により処理容易なHF(フッ化水素)とCO2になることから、他のエッチングガスと比べ処理コストや環境負荷が少なく済む。 これまでは、COF2の高純度化に技術的課題が多く、コストも割り高となる、などから普及が進なかった。 現在、メーカーは関東電化工業(渋川工場、年産:約100トン)1社で、新規参入の昭電は2番手となる。 昭電は独自技術による合成法や精製技術の活用により、製造コストの低減、高純度化を実現した。今後、低環境負荷型のエッチング・クリーニングガスとしてCOF2の普及、拡大に注力していく方針だ。 <用語の解説> ■エッチング : 基板上の薄膜に、微細な溝や孔を刻み電子回路等を作ること。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1294713863.doc |