2011年01月13日
世界初「水素タウンプロジェクト」15日実証運転開始
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省、資源エネルギー庁

経済産業省は、北九州市八幡区で地元自治体と企業グループ(水素供給・利用技術研究組合)が共同実施してきた「水素タウンプロジェクト」施設が完成し、15日から運転実証を開始すると発表した。将来的な水素社会構築に向けた「水素利用社会システム構築実証事業」の一環で、世界初の水素利用本格プロジェクトとなる。

同プロジェクトは、新日鐵八幡製鉄所で製造した水素を、パイプラインで市街地に設置したステーションに送り、純水素型燃料電池エネルギーとして利用するもの。

今回、北九州市八幡区の新日鐵工場から直径10センチ〜5.5センチのパイプラインを延べ1.2キロ敷設した。供給先はホームセンター、博物館などで、計14台(100KW級1台、3KW級1台、1KW級12台)の利用施設が完成。早速、燃料電池エネルギーとして利用実証テストを行う。

今後は、パイプラインによる水素供給事業に必要な安定供給、安全性確保、適切な課金方法などについて早期に見通しを得たいとしている。一般家庭、商業施設、公共施設といったコミュニティレベルでの実証は世界初めて。

【水素供給・利用技術研究組合(HySYT)の概要】
・水素供給インフラの設置・運営を目的として2009年7月に設立。
・研究期間=2009〜2015年度(7年間)
・理事長=吉田正寛氏(JX日鉱日石エネルギー執行役員研究開発企画部長)
・本部=東京都港区赤坂2−10−5。
・参加企業(13社)=JX日鉱日石エネルギー、出光興産、岩谷産業、大阪ガス、川崎重工業、コスモ石油、西部ガス、昭和シェル石油、大陽酸素、東京ガス、東邦ガス、日本エア・リキード、三菱化工機。